夜中に何度も目が覚めるのはなぜ?

夜中に何度も目が覚めるのはなぜ?

中途覚醒の原因7選をわかりやすく解説

「夜中に何度も目が覚める」

「一度起きると、なかなか寝つけない」

「朝までぐっすり眠れない」

このようなお悩みはありませんか?

夜中に何度も目が覚める状態は、一般に「中途覚醒」と呼ばれます。

年齢とともに睡眠が浅くなることで起こることもありますが、実は、

・ストレス
・飲酒
・夜間頻尿
・睡眠時無呼吸症候群
・痛みやかゆみ
・むずむず脚症候群
・うつ病や不安

など、さまざまな原因が隠れていることがあります。

今回は、夜中に何度も目が覚める主な原因を7つに分けて、わかりやすく解説します。


そもそも「中途覚醒」とは?

中途覚醒とは、

一度眠ったあとに夜中に何度も目が覚める状態

のことです。

たとえば、

「2時間おきに目が覚める」

「夜中に3回、4回と起きる」

「トイレに起きたあと眠れない」

「目が覚めるたびに時計を見てしまう」

といった症状があります。

誰でも一晩に何度か短い覚醒はありますが、本人がはっきり目覚めてしまったり、その後なかなか眠れなかったりすると、睡眠の質が低下します。


原因① 加齢による睡眠の変化

年齢を重ねると、若い頃と比べて深い睡眠が減り、眠りが浅くなりやすくなります。

そのため、

・ちょっとした物音で目が覚める
・夜中に何度も起きる
・朝早く目が覚める

といった変化が起こりやすくなります。

また、加齢によって睡眠時間そのものが少し短くなることもあります。

ただし、

「年齢のせいだから仕方ない」

と決めつけるのはおすすめできません。

夜間頻尿や睡眠時無呼吸症候群など、治療できる原因が隠れていることもあるためです。


原因② ストレス・不安・考えごと

仕事や家庭、人間関係などのストレスが強いと、眠っていても脳が十分に休めず、夜中に目が覚めやすくなります。

特に、

「目が覚めた瞬間に仕事のことを考える」

「明日の予定が気になって眠れない」

「一度起きると不安になってしまう」

という方は、ストレスが中途覚醒に関係している可能性があります。

さらに、

「また今日も目が覚めるのではないか」

という不安そのものが、不眠を悪化させることもあります。


原因③ お酒・寝酒

「お酒を飲むとよく眠れる」

と思っている方も多いですが、実はアルコールは中途覚醒の大きな原因のひとつです。

アルコールには一時的に眠気を起こす作用があるため、寝つきは良くなることがあります。

しかし数時間経つと作用が切れ、

・眠りが浅くなる
・夜中に目が覚める
・早朝に目が覚める
・トイレが近くなる

といった症状が起こりやすくなります。

また、アルコールは喉の筋肉を緩めるため、いびきや睡眠時無呼吸症候群を悪化させることもあります。

「寝酒が習慣になっている」

という方は、一度飲酒と睡眠の関係を見直してみましょう。


原因④ 夜間頻尿

夜中に何度もトイレへ行くことで、睡眠が分断されている方も少なくありません。

夜間頻尿の原因としては、

・前立腺肥大症
・過活動膀胱
・糖尿病
・心不全
・水分の摂りすぎ
・利尿薬
・睡眠時無呼吸症候群

などがあります。

ここで重要なのは、

「トイレに行きたいから目が覚めた」のか、「目が覚めたからついでにトイレへ行っている」のか

を考えることです。

頻尿の治療が必要な場合もあれば、睡眠そのものを改善することで夜間のトイレ回数が減る場合もあります。


原因⑤ 睡眠時無呼吸症候群

夜中に何度も目が覚める方で、特に注意したいのが睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群では、寝ている間に気道が狭くなり、呼吸が何度も止まったり浅くなったりします。

そのたびに脳は、

「酸素が足りない」

と判断して、本人が気づかない程度に覚醒します。

その結果、

・眠りが浅い
・何度も目が覚める
・朝起きても疲れている
・日中眠い

といった症状が起こります。

次のような症状がある方は特に注意が必要です。

・大きないびき
・寝ている間に呼吸が止まると言われる
・日中の眠気が強い
・朝に頭痛がある
・高血圧がある
・肥満がある

夜中に何度も目が覚める原因が、単なる不眠ではなく睡眠時無呼吸症候群ということもあります。


原因⑥ 痛み・かゆみ・咳など身体症状

夜になると、

・腰が痛い
・肩や首が痛い
・神経痛がある
・皮膚がかゆい
・咳が出る
・鼻が詰まる

といった症状で目が覚めることがあります。

このような場合、

睡眠薬を強くするだけでは十分に改善しないことがあります。

重要なのは、

「眠れない原因そのものを治療すること」

です。

例えば、痛みが原因なら痛みの治療、咳が原因なら呼吸器疾患の評価、かゆみが原因なら皮膚疾患の治療が必要になります。


原因⑦ うつ病・不安障害・むずむず脚症候群など

中途覚醒は、精神的な問題や神経系の病気のサインとして現れることもあります。


うつ病

うつ状態では、

・夜中に何度も目が覚める
・朝早く目が覚める
・朝が特につらい

といった睡眠障害がみられることがあります。

不眠だけでなく、

・気分が落ち込む
・何をしても楽しくない
・食欲が落ちた
・疲れやすい

といった症状がある場合には、背景にうつ状態がないか確認することが大切です。


不安障害

不安が強いと、夜中に目が覚めたあとに考えごとが止まらなくなり、そのまま眠れなくなることがあります。


むずむず脚症候群

夜になると、

「脚がむずむずする」

「脚を動かしたくなる」

「じっとしていられない」

といった症状がある場合は、むずむず脚症候群の可能性があります。

一般的な睡眠薬とは治療方法が異なるため、正しい診断が重要です。


夜中に目が覚めたとき、時計を見るのは逆効果?

夜中に目が覚めると、

「今何時だろう」

と時計を確認したくなります。

しかし、時計を見ることで、

「あと4時間しか眠れない」

「明日つらくなる」

と考えてしまい、脳がさらに覚醒することがあります。

一度目が覚めても、

「眠らなければ」

と焦りすぎないことが大切です。


夜中に目が覚めるときの対策

中途覚醒を改善するには、原因に応じた対策が重要ですが、日常生活では次のようなことも意識してみましょう。


毎朝同じ時間に起きる

寝る時間よりも、

起きる時間を一定にする

ことが睡眠リズムを整えるうえで重要です。

休日も極端な寝だめは避けましょう。


朝に太陽の光を浴びる

朝の光は体内時計をリセットする重要な刺激です。

朝起きたらカーテンを開け、できれば屋外で光を浴びるようにしましょう。


寝酒をしない

「眠れないからお酒を飲む」

という習慣は、中途覚醒を悪化させる可能性があります。


夕方以降のカフェインを控える

コーヒーだけでなく、

・緑茶
・紅茶
・エナジードリンク
・一部の栄養ドリンク

にもカフェインが含まれています。

カフェインの影響を受けやすい方では、午後から控えるだけでも睡眠が改善することがあります。


長時間の昼寝を避ける

昼間に長く眠りすぎると、夜の睡眠が浅くなりやすくなります。


寝る直前のスマートフォンを控える

寝る直前まで動画やSNSを見続けると、脳が覚醒しやすくなります。

「眠る前の30分だけでもスマートフォンを見ない」

といった工夫から始めてみましょう。


睡眠薬を飲めば解決する?

夜中に何度も目が覚める場合、睡眠薬が有効なこともあります。

ただし、

「中途覚醒=睡眠薬を増やす」

とは限りません。

例えば、

・睡眠時無呼吸症候群
・夜間頻尿
・痛み
・飲酒
・うつ病
・むずむず脚症候群

などが原因の場合、その原因を治療しなければ改善しにくいことがあります。

また、睡眠薬には種類があり、

・寝つきを改善する薬
・睡眠を維持する薬
・覚醒を抑える薬
・体内時計を整える薬

など、それぞれ作用が異なります。

症状や年齢、持病、他の薬との飲み合わせを考えて選ぶことが重要です。


こんな場合は一度ご相談ください

次のような症状がある場合は、医療機関への相談をおすすめします。

・夜中に毎晩何度も目が覚める
・中途覚醒が数週間以上続いている
・目が覚めたあと1時間以上眠れない
・日中の眠気が強い
・仕事や家事に支障が出ている
・大きないびきを指摘されている
・寝ている間に呼吸が止まっていると言われた
・夜中に何度もトイレへ行く
・朝起きても疲れが取れない
・気分の落ち込みや不安が続いている
・睡眠薬を飲んでも改善しない

夜中に目が覚める原因は、人によって異なります。

「年齢だから仕方ない」

「もっと強い睡眠薬が必要」

と決めつける前に、原因を確認することが大切です。


まとめ

夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」には、さまざまな原因があります。

代表的なものとして、

① 加齢による睡眠の変化

② ストレス・不安

③ 飲酒・寝酒

④ 夜間頻尿

⑤ 睡眠時無呼吸症候群

⑥ 痛み・かゆみ・咳などの身体症状

⑦ うつ病・不安障害・むずむず脚症候群など

があります。

大切なのは、

「夜中に目が覚める=睡眠薬が足りない」

と考えないことです。

中途覚醒の背景には、睡眠時無呼吸症候群や夜間頻尿など、治療できる病気が隠れていることもあります。

「最近、夜中に何度も目が覚める」

「朝までぐっすり眠れない」

「日中の眠気がつらい」

という方は、一度ご相談ください。

睡眠の状態だけでなく、いびき、夜間頻尿、生活習慣、持病、現在使用している薬なども確認しながら、原因に合わせた治療を考えていきます。

※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としています。症状や原因によって必要な検査・治療は異なります。気になる症状がある場合は医療機関へご相談ください。